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ミステリの祭典

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秋雨物語

作家 貴志祐介
出版日2022年11月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 5点 ぷちレコード
(2025/03/27 21:44登録)
「餓鬼の田」は、風光明媚な立山連峰を望む避暑地という舞台設定が効いている。愛する人をなぜか得られない呪いに憑かれたっ青年の驚くべき独白の物語。
「フーグ」は、解離性遁走という精神医学用語を手始めに、蜘蛛合戦や瞬間移動といったオカルト的でSF的な趣向が連続する。
「白鳥の歌」は、主人公の小説家が、作中作にも登場し無名な歌手が遺した絶唱に隠された秘密に肉薄する。
「こっくりさん」は、お馴染みの召霊儀式に秘められた忌まわしい謎が明かされる。
総じて怪奇小説に通ずる、レトロな味わいがある作品集。

No.1 6点 虫暮部
(2024/01/11 12:49登録)
 「フーグ」のラスト。防腐剤入りの水に漬かっているなら、内臓も腐敗しないのでは。そこまで強い効き目は無いか?
 「白鳥の歌」。作中でバッド・エンドに解釈されているのと正反対のことを私は思った。命と引き換えの幻であっても、ひととき手にした奇跡の声。それを使いこなすだけの能力があり、レコードとして遺せた。これは幸せな話じゃないのか?

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