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ミステリの祭典

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償いは、今

作家 アラフェア・バーク
出版日2018年04月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 YMY
(2024/09/30 22:05登録)
三人の男女を射殺した容疑で逮捕された元婚約者ジャックを弁護することになった敏腕弁護士オリヴィア。ジャックの主張によれば、一目惚れした女性のデートのため事件の現場を訪れたというのだが。
ジャックにとってあまりにも不利な状況が揃う中、オリヴィアはある理由で彼に負い目があるため、その無実を証明しようと奔走する。物語が進行し、新たな事実が明らかになるにつれて、ジャックに不利な状況が一気に有利に反転したかと思えば、またしても不利にというシーソーゲーム状態が繰り返され、オリヴィアのみならず読者の心証もジャックへの猜疑と同情の両極端を往還することになる。
オリヴィアの生彩あるキャラクター造型、弁護士が主人公なのに法廷シーンが意外と少ないという異色ぶりなど、様々な読みどころがある。

No.1 5点 猫サーカス
(2023/12/24 14:02登録)
ニューヨークで三人の男女が射殺され、事件現場近くにいたジャックという男が逮捕された。被害者のうち一人は、三年前にジャックの妻を殺した犯人の父親であり、動機は濃厚だ。そのジャックの弁護を、彼の元婚約者だったオリヴィアが引き受ける。オリヴィアはジャックのことを知っているという自信から、彼の無実を信じて事件の調査を進めてゆくが、ジャックの亡き兄の相棒だった刑事からは、ジャックにはダークな一面があったと忠告される。後半は、ジャックに有利な状況になったかと思うと、いきなり形勢が逆転するというシーソーゲームが繰り返される。同時にジャックは無実なのか、それともやはり真犯人なのかと同情と不信の両極端に振り回される。いくつものどんでん返しの果てに着地する真相は納得度が高い。

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