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ミステリの祭典

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破果

作家 ク・ビョンモ
出版日2022年12月
平均点7.00点
書評数2人

No.2 7点 レッドキング
(2023/12/15 23:01登録)
" 韓国のサラ・パレツキー、現る "・・ではなくて、反男根主義ニヒリズム(フェミニズムでなく)の作家てとこか。
著名な仏の歴史人類学者が、ドイツ人・ユダヤ人・日本人・朝鮮人を、「権威主義的家族」構造の社会を持つ民族に分類してた。権威への反作用か、日本のみならず韓国やドイツも少子化だしなあ、イスラエル・北朝鮮はどうなんだろう。
社会構造以前の生物レベルの雄-雌-生殖構造を、ペシミスティックに描いた女流SF作家ジェイムズ・ティプトリーJrを思い出した。でも、昆虫等の外骨格生物のみならず、魚類から犬猫に至るまで、この問題はなさそう(?)だが。「腰痛」の如く、種としての人類の宿命ではないのか、雄-雌-構造。人類には、環境問題以前に、遥かに悲観的な未来が待っている様に思う・・・関係のない話になってきた。※別に本格ミステリでもなんでもないが、点数大オマケ。

No.1 7点 YMY
(2023/12/08 22:18登録)
45年のキャリアを持つ女性の殺し屋で現在65歳。正確無比な腕前の持ち主だが、年齢とともに心身の衰えを感じている。犬を拾って飼い始め、仕事でミスを犯し、冷徹な感情にも揺らぎが生じる。若い同業者トゥはなぜか彼女に反感を抱き、挑発を繰り返す。
老いた女性の殺し屋を主人公に、アクションやサスペンスを基調にしつつ、特定のジャンルの様式から逸脱する過剰な語りで読ませる。読者を軽々しく感情移入させない硬質なスタイルと、社会や人間に対する皮肉なまなざしを帯びた文体が印象に残る。

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