陰陽師 飛天ノ巻 陰陽師シリーズ |
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作家 | 夢枕獏 |
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出版日 | 1995年06月 |
平均点 | 7.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 7点 | ALFA | |
(2023/10/07 09:33登録) あとがきに作者は「ぼくの好きな、晴明と博雅の話の、二巻目である。」と記している。 この二人のホームズ、ワトソン関係はたしかにシリーズを通しての大いなる魅力。ツンデレキャラの晴明はまさにホームズ、一方の博雅はワトソンより存在感がある。武士とされているがこれは鎌倉以降のいわゆる侍ではない。平安貴族の武官という意味で、官位も晴明より上。太刀と笛の名手で、ピュアな人柄が晴明といいコンビになる。 二人の関係はかなり濃い。 「おれは晴明が好きなんだ。たとえ、おまえが、妖物であってもだよ。だから、おまえに刃なんか向けたくはない・・・俺に正体を明かすときにはだな、ゆっくりと、驚かさないようにやってもらいたいんだよ。そうしてくれるんなら、おれは、大丈夫さ。」(第一巻) 晴明が、冗談まじりに博雅を驚かせたときのセリフである。ブロマンスなどと言ってしまってはかえって趣を損ねるだろう。 この巻でのお気に入りは、可愛い怪異「天邪鬼」と、よく知られた逸話を織り込んだ「鬼小町」。7話からなる連作短編集。 |