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ミステリの祭典

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数学の女王
沢村依理子シリーズ

作家 伏尾美紀
出版日2023年01月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 みりん
(2023/09/09 15:16登録)
【ネタバレなし】
博士号を持つ異色のノンキャリ警察官・沢村依理子シリーズ
『北緯43度のコールドケース』で江戸川乱歩賞を受賞した伏尾美紀先生のシリーズ2作品目。書評がゼロなのが寂しいところ。

偉大なるドイツの数学者カール・フリードニヒ・ガウスは数論が美しい理論であるだけでなく、他の分野に役に立たないことから「数論は数学の女王である」と言ったそう。
美しさと孤高を兼ね備えたのが『数学の女王』、本作品のタイトルの由来はここから来てるのかな?しかし、数学に関する記述はとても平易で最低限に留められており、ガウスのガの文字も出てきません。よって、そちらを求める方にはあまりお勧めできません。どちらかというとジェンダーバイアスや理系の女性研究院の苦悩がテーマです。
作品内では1990年代の大学院の情勢ですが今でも院に進学する理系の女性は非常に少ないですよね。自分の所属する研究室は20人中たった2人です。リケジョって言うの失礼なのかな〜って己の発言などを内省する機会となりました。

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