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ミステリの祭典

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アンデッドガール・マーダーファルス4
<鳥籠使い>輪堂鴉夜

作家 青崎有吾
出版日2023年07月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 人並由真
(2023/08/18 07:47登録)
(ネタバレなし)
 テレビアニメ放映に合わせて刊行された、主要キャラクターたちのイヤー・ワン(あるいはエピソード・ゼロ)ものの中編集。
 
1:第1巻直前の、怪異がらみの事件
  (この話で探偵開業)
2:鴉夜の<誕生>編
3:津軽の<誕生>編
4:静句の素性編(そして……)
5:少女記者アニーと主人公トリオの出会い編

の5つの挿話が語られる。

 アニメで初めて本シリーズに出会う人も多いだろうし、そういう人にも、すでになじみのファンにも、このタイミングで本を手に取らせるには、うまい趣向の新刊というべきであろう。
(ちなみに全5本のうち、3と4のみが書き下ろし。あとはすでに雑誌に掲載。)

 純粋なパズラーは5のみだが、広がる世界観の興味、虚実の有名キャラクターの客演(いよいよ<中略>も劇中に登場)などの趣向で全編が面白かった。

 特に良かったのは、ぶっとんだ真実が明かされる2だろう。
(ちなみにAmazonのレビューは、現状で思い切りネタバレの嵐なので、絶対に見ないように。)

 5巻の予告も巻末に掲載。そう間を開けず、続きが読めると期待。

 しかしネタバレでもなんでもなく、ただの評者の妄想と思い付きでいうけれど、鴉夜って21世紀のこの現在の時代にも、ひそかにどっかにいるんだろね? 
 そのうち、作者のほかのシリーズ探偵の作品世界などに、しれっと客演してきそうである。

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