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ミステリの祭典

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四日間家族

作家 川瀬七緒
出版日2023年03月
平均点8.00点
書評数1人

No.1 8点 虫暮部
(2023/06/16 12:30登録)
 まず、基本設定の紹介が上手く組み立てられていて最初の山場。粗筋を予め読んでしまうと最初の100ページの面白さが半減すると思う。
 とは言えエンタテインメントである以上、例えば集まった目的がアレならそれは成就せず、トゲトゲバラバラな関係性は転回し、伏線の回収としてアレとアレをぶつけて着地――“状況は変化する” と言う意味で実は予想通りな流れ。
 そこを如何に読ませるかに適切に注力しており、ネット社会が敵にも味方にもなる様は皮肉が効いている。話を転がす為に出し惜しみナシの総力戦って感じが痛快だ。
 終盤、敵の稼業がさほどショッキングではなかったのが残念(鈍くなってるか、私?)。

 本書に限らないが、死体にせよ生体にせよ隠す(隠れる)のがどの程度難しいのか実感しづらいので、隠す側が甘かったのか探す側が優秀だったのか今一つ良く判らないな~。

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