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ミステリの祭典

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北緯43度のコールドケース
沢村依理子シリーズ

作家 伏尾美紀
出版日2021年10月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 たかだい
(2025/06/25 13:15登録)
警察小説特有の重厚なリアリティというか生々しさを感じられた作品
奇妙な幼女遺体遺棄が起こり、そこにかつて被疑者は死亡しながら被害者が見つからないまま未解決となっていた幼女誘拐事件も絡み始めるという流れで、ミステリー的にもなかなか面白い
たしかに取調室でのラストの攻防に関しては然程決定的な証拠が出てきたわけでもないが、話の流れであっさり落ちたとでも言うような唐突感は否めず、状況証拠はばっちりながら頑なな犯人をどう追い詰めるかという点では微妙と言わざる得ない
ただ、それ以外の部分ではよく出来た警察小説という仕上がりで、多少のドロドロやギスギスした雰囲気がかえってきちんと人を描けている気がして(本作に関しては)好感が持てました

No.1 5点 みりん
(2023/03/24 22:06登録)
ネタバレあります。

大学の博士課程を中退したノンキャリアの女性警察官が5年前の未解決事件を再び調査するというお話。
かなりあくどい警察内部がありありと描かれる警察小説でありながら、本格ミステリらしい魅力的な謎が提示される。真相は納得できるのですが、ラストの取り調べ室で真犯人が白状するのが早すぎて何かもう一つ主人公の策略が欲しかったように思います。

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