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ミステリの祭典

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作家 陸秋槎
出版日2023年02月
平均点4.50点
書評数2人

No.2 2点 ボナンザ
(2024/07/18 19:26登録)
ミステリというより小説以前な趣のある短編も多く、表紙につられて買うとイマイチだと思う。

No.1 7点 文生
(2023/03/16 13:34登録)
著者のミステリー作品はこれまですべて中国が舞台となっていましたが、SF短編集である本作は日本と欧米が中心で中国は全く出てきません。雰囲気も日本人好みのエモいものが多く、帯に書かれているように中国発の日本SFといった感じです。
SF小説としての完成度は素晴らしく、著者の代表作といえるのではないでしょうか。一方、ミステリーとしてみた場合もリソースの限界から記号的表現にならざるを得ないゲーム演出を、科学的にリアルであると強弁するための設定作りに悪戦苦闘する「開かれた、世界から有限宇宙へ」などは一種の多重解決ものとして楽しむことができます。また、機械翻訳の進化と女性学者の自殺の謎を追う「色のない緑」はSFミステリーとして秀逸です。
ちなみに、表題作は香川県ネット・ゲーム依存症対策条例の行き着く先をサイバーパンク風にまとめたもので、恒例の百合要素などもあって個人的には収録作中一番のお気に入り。

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