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ミステリの祭典

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ファズイーター
組織犯罪対策課 八神瑛子/改題『ファズイーター 組織犯罪対策課 八神瑛子』

作家 深町秋生
出版日2022年03月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 6点 びーじぇー
(2024/06/08 20:09登録)
組織犯罪対策課・八神瑛子シリーズの第五作。時にヤクザやマフィアと手を組み、同僚の警察官を金で飼い慣らし、癒着と暴力を駆使しながら犯罪に立ち向かう、苛烈な女性刑事の活躍を描く。
腐敗と暴力と策略が渦巻く作品世界は、決してただ苛烈なだけの物語ではない。八神はもちろん、彼女が対決する犯罪者たちも含めて、ぞれぞれの思惑を積み重ねて、その激烈な内容に説得力を持たせている。
ストーリーを駆動しているのは、人物の造形に仕掛けられた意外な落差だ。ろくでもない生き方をしてきた人物が見せる意外な矜持。譲れない一線を守るための思わぬ行動。それらが重要な瞬間に現れることで、劇的な展開を生み出している。

No.1 7点 zuso
(2023/03/04 22:25登録)
警視庁上野署の刑事・八神瑛子の活躍を描くシリーズ第五作。
暴力団の内紛が先鋭化して瑛子自身まで狙われ、絶体絶命の危機の中、過激な暴力が繰り広げられる。正義も悪もない混とんとした世界での非情な戦いを迫真的に描き、女刑事の怒りがすさまじいエネルギーとなって、圧倒的な臨場感とカタルシスを生む。

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