home

ミステリの祭典

login
哄う北斎

作家 望月諒子
出版日2020年07月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 虫暮部
(2023/06/03 12:51登録)
 個々のキャラクターはしっかり描かれていると思う。好ましい奴はいないが、絶対悪もいない、一長一短たちの群像劇。
 騙し合いの話なので、後半は本当に入り組んで状況が読み切れなくなってしまった。裏事情をどのように読者に判らせるか、工夫の余地がある。驚愕の真相!と言う感じでもないしね。
 美術関係の薀蓄は面白いが、こういう書き方をされると書画もお金もただの紙切れに思えて来るな。

No.1 5点 八二一
(2022/11/19 20:19登録)
美術商、新進実業家、美術史学者、社会学者からCIAに至るまで、腹に一物も二物もある連中が欲にまみれた頭脳戦を繰り広げる。登場人物が多い上に各自の目論見が入り乱れるかなり複雑な物語だが、老境にたった一年だけ天下を取った絵師として北斎を解釈するくだりがユニーク。

2レコード表示中です 書評