魔王の島 |
---|
作家 | ジェローム・ルブリ |
---|---|
出版日 | 2022年09月 |
平均点 | 7.00点 |
書評数 | 2人 |
No.2 | 7点 | YMY | |
(2025/02/01 21:44登録) 新聞記者の視点から始まり、事件が起きて刑事の視点に移って警察小説となり、同時に精神分析ミステリの趣も濃くなり、途中はまるで少女ハードボイルドでもありと、物語は次から次へと変貌していく。それでいながら、しっかりと組み合わされていて、なおかつ物語をひっくり返していく。 終盤はどんでん返しの連続だが、それが登場人物たちの抱える悲しみを幾重にも照射して鮮やか。文学的技巧を凝らしたサイコ・サスペンス。 |
No.1 | 7点 | 人並由真 | |
(2022/09/25 07:13登録) (ネタバレなし) <本章の第一部の途中までのあらすじ> 1986年11月。フランスの片田舎。小規模の地方新聞で働く女性記者で美人の娘サンドリーヌ・ヴォードリエは、公証人を介して、会ったこともない母方の祖母シュザンヌがノルマンディー周辺の孤島で死んだという知らせを受け取る。祖母の遺品の整理のため島に渡ったサンドリーヌは、そこで第二次大戦の後に起きた、ある悲劇を知った。やがて彼女は、当時、島に潜んでいた謎の魔物「魔王」が現在もこの島にいると知る……!? 2019年のフランス作品。今秋の文春文庫が、なにやら鳴り物入りで売っているので、気になって読んでみる。 第一部の筋立ては、なんかフランスの『八つ墓村』みたいなムードで、ふーんと思いながらサクサク読み進むが……。 ……ん、まあ……これこそ、あんまり何も言わない&書かない方がイイ作品の筆頭だわな(大汗)。 約470ページを3時間ちょっとで読んだ。とんでもない加速感だ。 で、最後まで読み終えて、ある意味じゃ限りなくアンポンタンでトンチンカンな作りと実感(笑)。 でもミステリなんていう遊戯ブンガクのジャンルの中には、本当にごく時たま、こーゆー種類の<飛距離が成層圏まで届くような、特大ファールな作品>があってもいいんだ、とも思う(笑・汗)。万人におススメは絶対にできないけれど、その意味では首肯。 気になった人は、早めにとっとと読んでしまうことを推奨。 読み終えた人同士で、確実に話のネタにはなる作品でしょう。 |