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ミステリの祭典

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マーダー・ミステリ・ブッククラブ
マーダー・ミステリ・ブッククラブシリーズ

作家 C・A・ラーマー
出版日2022年08月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 人並由真
(2023/02/17 08:15登録)
(ネタバレなし)
 作品そのものは結構、面白かった。
 特に、終盤で明かされる、仕掛け人側の戦略にからむある真相(詳しくはナイショ)に、ニヤリ。

 しかし腹が立ったのは、作中で特にほとんど本筋に関係なく、アイラ・レヴィンの『ステップフォードの妻たち』の話題が登場人物たちの口頭に上るのだが、そこで大きなお世話で、わざわざ翻訳での訳注らしい記述で、そのレヴィンの物語の秘められた真相は×××……とネタバレで明かしていること(評者はまだ未読である)。

 ちなみに翻訳者は訳者あとがきで、実は私もミステリファンで読書会もしているのです、とかホザいている。
 ✖でもくらえ!
 この訳者の本は、今後、要注意である。
(担当編集の責任も、あるかもしれんが。)

No.1 5点 nukkam
(2022/08/21 10:46登録)
(ネタバレなしです) パプア・ニューギニア出身のオーストラリア女性作家のC・A・ラーマーが2014年に「アガサ・クリスティー・ブック・クラブ」のタイトルで出版して2021年に今のタイトルに改題した本格派推理小説です。ミステリ愛好家のフィンリー姉妹がミステリ・ブック・クラブを創立します。メンバーは7人。しかしその中の1人が復讐者としての悪意を秘めていることが読者に対して示唆されており、序盤はクリスティー風な雰囲気があってなかなか楽しめそうな感じがします。しかし失踪者探しがメインの謎解きでアマチュア探偵の捜査ゆえやむを得ないのでしょうが、嫌がる相手を何度も訪問する場面が続くところはクリスティーの作風からは乖離します。事件の鍵を握ると思われる家族の乱れた人間関係が明らかになる展開もクリスティーとは時代の差を感じさせます。27章で披露される推理は根拠に乏しくて強引だし、第三部で明かされる秘密は蛇足にしか感じられませんでした。

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