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ミステリの祭典

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ヒッキーヒッキーシェイク

作家 津原泰水
出版日2016年05月
平均点7.50点
書評数2人

No.2 7点 SU
(2023/06/10 21:27登録)
カウンセラーの肩書を持つ男、JJこと竺原丈吉が集めた四人の引きこもりによって、一つのプロジェクトが発足する。「不気味の谷」を越えることが出来る、架空人物を電子空間上で創り出そうというのだ。
それぞれに思惑が違って一丸とは言い難い状況ながら、彼らは走り出した。発案者のJJ自身にも秘めた意図があり、やがてプロジェクトは予想外の方向へと進み始める。
本書はミステリというジャンルのみに収まる作品ではないが、予想をことごとく裏切るプロットが心地よい。

No.1 8点 虫暮部
(2022/05/09 11:50登録)
 読者を小器用に引っ張る手管が、“小手先” と言う感じではなく、小説としての好感度は悪くない。描かれるのは謎のプロジェクトに関わる思春期的な群像劇。
 但し緻密さよりも個々のパーツの美味しさ重視。ラストでも収斂より発散を志向しており、こういう小説観では、〈ルピナス探偵団〉シリーズのような、形式としてのミステリには向かないよな~と変に納得。

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