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ミステリの祭典

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修道女フィデルマの采配
修道女フィデルマ

作家 ピーター・トレメイン
出版日2022年02月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 YMY
(2023/07/23 23:05登録)
七世紀のアイルランドを舞台に、王の妹であり法廷弁護士でもあるフィデルマの活躍を描いた短編集。
厨房から魚が消え、料理長が殺された事件や、跡継ぎ争いの現場で起きた候補者殺人事件などで、フィデルマの鮮やかな推理が語られるのだが、同時に裁きと言いう観点での苦悩も描かれる。
五つのそれぞれに異なる美味を堪能できる。

No.1 6点 nukkam
(2022/03/02 07:11登録)
(ネタバレなしです) 修道女フィデルマシリーズの英国オリジナルの第2短編集「死者の囁き」(2004年)から5作(英国で単行本化されていない1作を追加)を抜粋して編集した国内版の「修道女フィデルマの挑戦」に続いて別の5作を「死者の囁き」から抜粋した国内独自編集の短編集です。「修道女フィデルマの挑戦」は学生時代のフィデルマ談が多くて法廷ミステリーである「昏い月 昇る夜」が珍品に感じましたが、本書に収められたのは大半が法廷ミステリーです。フィデルマが裁判官だったり弁護人だったりしていますが、弁護人の立場でも裁判官(別人)を押しのけ気味なのがフィデルマらしいですね(笑)。創元推理文庫版の巻末解説では「みずからの殺害を予言した占星術師」と「『狼だ!』」を高く評価していますが、個人的には本格派推理小説としてしっかりしている「養い親」と「法定推定相続人」の方が好みでした。

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