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ミステリの祭典

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取調室 静かなる死闘

作家 笹沢左保
出版日1993年11月
平均点4.50点
書評数2人

No.2 4点 江守森江
(2011/01/25 08:29登録)
主役である取調官を女性に変更したドラマが昨日放送された。
いや〜、このシリーズはいかりやさんの演技力で好評だったのだと再認識した。
アリバイ云々より取調室での落としがメインになるのだろうから執拗な心理戦を期待するがそこまでには至らない。
それも、今でこそ取調の可視化が問題視されているが書かれた時代の日本の取調を考えれば致し方ないのだろう。
司法取引の無い日本だからこそ自白より物的証拠を重視した捜査や裁判が大切だと改めて思う。
逆説的だが日本の制度下では「落としの達人(名人)」なんてのは冤罪の温床になっている気がする。
※但し書きm(_ _)m
裁判で勝訴出来るレベルまで詰めるアメリカのミステリ・ドラマ(特にロー&オーダーの2作品)に毒された視点で評価してしまいました。

No.1 5点
(2010/10/04 20:19登録)
テレビでいかりや長介主演でシリーズ化されていたので、笹沢左保の後半ミステリの代表作のように思っていましたが、とんでもない勘違いでした。
アリバイ崩しものにはちがいありませんが、これはアリバイトリックとは言いません。ネタバレになるので詳しく説明しませんが、とにかくトリックに関してはひどいです。それに私でもピンときましたから、この程度のことを刑事が気付かないはずがないでしょう。しかも取調官が被疑者と対峙しながら謎を解いたわけではなく取調官自らの調査で見出せただけなので、舞台設定を取調室にすることもなかったのではと思います。
作者は取調官・水田をキャラクタとして定着させたかったのでしょうか。たしかにキャラクタとしては目新しさがあったし、キャラクタ小説としてわりに楽しめましたが。。。

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