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ミステリの祭典

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ドイル傑作集Ⅱ 海洋奇談編

作家 アーサー・コナン・ドイル
出版日1958年01月
平均点4.50点
書評数2人

No.2 5点 Tetchy
(2022/01/15 00:51登録)
近代ミステリの祖としても名高いドイルだが、何故かこのようなホームズ以外のアンソロジーには秀作が少ない。
海洋奇談編と名付けられた本書は、その名の通り海や航海に纏わる話(小噺?)が集められている。ホームズ譚では見られなかった海洋物を6編とは云え、物していたとは不思議な感じがし、昔は1つのジャンルを成していたのだろうと推測する。
さて個々の作品についての詳細については措いておくとして、全般的には小粒な印象。『恐怖の谷』、『緋色の研究』などの長編にエピソードとして添えられる冒険譚のようなものは『ジェ・ハバカク・ジェフスンの遺書』ぐらいなもので、最後の『あの四角い小箱』なぞはしょうもないオチの小噺でこれが棹尾を飾るとは何とも情けない。文章も現在ではかなり読みにくく、日本語の体を成してないとも思える。我慢を強いられる読書だった。

No.1 4点 レッドキング
(2022/01/07 11:43登録)
「縞のある衣類箱」 無人の漂流船に残された死体と謎の箱。新しい船でも同様な殺人が起きて・・(ミステリしてる)
「ジェランドの航海」 幕末日本が舞台だが「幕府=トーリー党、維新=ホイッグ党」って・・(ミステリとは言えん)
「ジェ・ハバカク・ジェフスンの遺書」 黒人伝承の「黒石」をめぐる航海冒険譚。(ミステリと言ってもいいかな)
「あの四角い箱」 疑惑の箱をめぐる船上サスペンスのオチは・・てっきり通信機器(外れとは言えず)の類かと・・
※その他、「北極星号の船長 」「樽工場の怪」の二作は別本に収録あるので割愛。

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