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ミステリの祭典

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魔の山
コルター・ショウシリーズ

作家 ジェフリー・ディーヴァー
出版日2021年09月
平均点4.00点
書評数2人

No.2 4点 レッドキング
(2025/09/14 17:15登録)
コルター・ショウシリーズ第二弾。今回のテーマはカルト。研修キャンプ場の如き健全な体裁を持ちながら、恐るべき内奥を持つカルト集団。身分を偽り潜入活動を行う、賞金稼ぎコルター。ハラハラどきどき巻を措く能わず、面白い。が、ディーヴァ-らしからぬ、何というノーツイスト・ストレート主幹。探偵でも官憲でもなく「賞金稼ぎ」が謳い文句のはずが、ひたすら無償の正義を動機に、命さえ賭けるヒーロー・コルター。本格物なら、ぜぇーったい最後こうくるか?って捻り・返しさえなく、正義は正義、悪は悪、ラスボスサブボス風は、そのままラスボス・サブボスだった。

※ところで「カルト」、米国の有名な○○ファミリーや●●寺院、我が国の○○教・●●教会はじめ新興宗教および宗教もどき団体、のみならず、かつての新左翼過激セクトからマルチ商法団体、さらには音楽スター・学園運動部から自然保護・健康・ファッション・美容サークルに至るまで諸々様々繚乱にして、貫くのは千篇一律の精神構造。思えば、ナチス第三帝国も翼賛会大日本帝国も規模の大きなカルトだった。悪いが、某ミンシュ主義じんみん共和国および米国某大統領支持派もね。(わたしゃ、最近の我が国セジョウにも、なんとなく、きな臭い風を感じておるよ、「飽きっぽさ」が救いだけどね、今のところ)・・1点、オマケつける。

No.1 4点 文生
(2021/09/28 06:21登録)
懸賞金ハンターであるコルター・ショウの活躍を描いたシリーズ第2弾。
今回の話は、追いつめた犯人に目の前で投身自殺を図られ、しかも、彼にかけられていた容疑が冤罪だったことから責任を感じたショウが事件の背後にあるカルト教団に潜入し、その実態を暴いていくというもの。

大御所の筆力でそれなりに読ませるものの、中身はどこかで聞いたことのあるようなカルト教団暴露エピソードの寄せ集めといった感じで新鮮味はなし。
ミステリーとしても特にヒネリはなく、いささか期待外れ。


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