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ミステリの祭典

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撃てない警官
柴崎令司シリーズ

作家 安東能明
出版日2010年10月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 5点
(2026/06/12 19:14登録)
警視庁総務部の若き警部・柴崎が事件に臨む、連作短編集。
柴崎は左遷された警官で上を目指そうとして、小事件に首を突っ込む(突っ込まされる)ことになる。
主人公・柴崎が、横山秀夫の警察小説に登場するクセのある人物なのか、あるいはそうではないのか、わからないまま読み進んでいった。結局はダークヒーローと結論づけた。人物として魅力があるような、ないような・・・
身内の不祥事の揉み消しや、泥臭いアリバイ崩し、署内のちょっとした人間関係のもつれなど、もしかして警察の日常業務なのかも、と思うような地味で小粒な事件が大半を占める。
個人的な好みとしては、横山秀夫よりは落ちるが、冷静に客観的に見れば、平均的なのかな。

No.1 6点 猫サーカス
(2021/09/02 18:28登録)
第63回日本推理作家協会賞短編部門受賞作「随監」を含む連作集。主人公柴崎は、本庁の総務部企画課に籍を置く警部。だが、あるとき部下が拳銃自殺し、その責任をとらねばならなくなった。そもそも拳銃を射撃訓練の許可を出したのは上司の中田課長だったが、中田はそんな電話をした覚えはないという。これは仕組まれた陰謀なのか。単に事件捜査の行方を追うだけではなく、描かれているのは警察内の出世競争、上司、同僚、部下との複雑な関係など、一般の企業でも見られる人間模様の醜い一面。警察ミステリの妙に加え、連作集としての展開にも目が離せない。エリートコースから脱落したという屈託を抱える柴崎の感情と行動があまりにも生々しい。「随監」は、あるコンビニで起きた傷害事件をめぐる物語。事件を扱ったのが地元交番の巡査部長だった。その広松というふてぶてしい態度の警官が極めてユニークなキャラクターなのである。リアルな警官たちの姿がこの一冊に詰め込まれている。

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