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ミステリの祭典

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クララとお日さま

作家 カズオ・イシグロ
出版日2021年03月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 猫サーカス
(2021/07/26 19:04登録)
AFと呼ばれる子供型の自立ロボットが語り手となり、ショップに陳列され買われていくところから始まる。ピノキオやトイ・ストーリー的な寓話かと思いきや「人間とは何か」をめぐって意外なほど律義に異質な知性にアプローチする。まだ存在しない技術を核にソフトなディストピアを描く点やミステリ的な仕掛けで物語を駆動する点は「わたしを離さないで」と共通している。AFは陽光を吸収し、栄養とするためか、クララは太陽に対し信仰めいた思いを抱いている。また、見たものをすべて記憶し、関連づけることで世界を独自に解決する。この二つの前提から論理的に導かれるドラマが深く胸に刺さる。

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