home

ミステリの祭典

login
靴ひも

作家 ドメニコ・スタルノーネ
出版日2019年11月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 SU
(2023/05/16 21:06登録)
ある家族の平穏さの下に潜む危うさを、大胆でサスペンス的な構成で明らかにする。妻の手紙、夫の述懐に続く第三の視点で語られる物語で、終盤にまた別の一面が見えてくる。
表題は、運命をたぎるエピソードに由来するが、靴ひものようなささやかなものに、私たちの人生が決定づけらているかもしれないなんて、少し怖くて少しおかしい。ペーソスある小説だ。

No.1 6点 よん
(2021/05/24 13:35登録)
空き巣に荒らされた自宅で、夫は40年前の手紙を発見する。昔、家庭を捨てて出奔した際の、妻からの手紙。乗り越えたはずの結婚の危機が再浮上し、夫は妻に隠した別のものを探し始める。
大いなる欺瞞、一回性の生、理想の幸福。平凡な夫婦生活の裏側を暴く。ミステリ度は薄い家族小説。

2レコード表示中です 書評