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ミステリの祭典

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笑え、シャイロック

作家 中山七里
出版日2019年05月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 みりん
(2023/10/26 20:43登録)
不良債権の回収を務める渉外部の銀行員が中心のお話。横山秀夫『クライマーズ・ハイ』とか池井戸潤と同じように"プロフェッショナル-仕事の流儀-"系。

【ネタバレがあります】



回収担当として辣腕を振るう上司山賀からその志を受け継いだ主人公結城が如何にして理不尽な不良債権を回収するのか楽しめます。主人公と相対する債権者も画家や技術職社長、新興宗教、ヤクザと幅広く、銀行事情について非常にタメになるし面白い。
ミステリとしては一応殺人事件は起こるが少々無理やりのフーダニット。ミステリ要素は無理に入れなくても、ずっと山賀と結城の2人コンビでやっていっても良かったんじゃないかなあと。エピローグの締め方は素晴らしい。
仕事の流儀系では今のところ一番好きかも。

No.1 6点 蟷螂の斧
(2021/04/20 18:01登録)
裏表紙より~『入社3年目の結城が配属されたのは日陰部署の渉外部。しかも上司は伝説の不良債権回収屋・山賀。憂鬱な結城だったが、山賀と働くうち彼の美学に触れ憧れを抱くように。そんな中、山賀が何者かに殺され――。』

~半沢直樹に対抗?と思ったら、出版社よりの依頼(金融もの)だったそうです。当然、殺人も入れてとのことですが、ミステリーとしての殺人はオマケ程度でした(苦笑)。やはり、メインは金融機関の裏方業務である債権回収の物語にあります。回収のアイデアは現実にあるかも?と思わせるようなレベルで結構楽しめました。

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