サクラオト |
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作家 | 彩坂美月 |
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出版日 | 2021年01月 |
平均点 | 6.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 6点 | ことは | |
(2023/12/31 01:42登録) 初出を参照すると、時間をあいて書かれている。そのせいか、後の作にいくほど描写がうまくなっている。特に第5話の導入はなめらかな語りで、かつ、緊迫感があり、実にいい。 しかし、個々の作品のプロットについては、強引さが感じられ、現実感のある作風との違和感があり、少しのれなかった。強引さのため、(最終話で自身で書いているくせに)「キャラクターと行動に齟齬があります」という状態になっている。 例えば3作目では、普通の人に感じられる視点人物が、いきなり探偵役をつとめるので、二重人格かと感じられるほどだ。やはり、ホームズ/ワトスン・システムはよくできているのだと、実感した。 全体の仕掛けも効果はいまひとつ。丁寧に伏線がはられているが、それでも納得感が足りない。 文章表現は、よいと思ったので、作品はチェックしていこうと思う。ひょっとしたら、仕掛けと表現がかっちりはまった「これは好み」という作品を書いてくれるかもという期待はある。 |