home

ミステリの祭典

login
モンタギュー・エッグ氏の事件簿
エッグ、ピーター卿、ほか

作家 ドロシー・L・セイヤーズ
出版日2020年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2023/11/09 21:30登録)
本書タイトルに異議あり。この編集ならばということです。収録13編中、モンタギュー・エッグ氏のシリーズは6編だけで、本書に収録されていないシリーズ作も、訳者あとがきによれば5編あるからです。そのどれも翻訳権が取得できなかったのでしょうか。
という文句もつけたくなりますが、収録作品そのものに特に不満があるわけではありません。いや、『ネブカドネザル』だけは、非常に翻訳しにくい作品ですし、だから実際頭文字がなぜそうなるのか理解できないという点では、別作品(エッグもの)に置き換えてもらいたかったと思いますが。
ひとつだけ長いウィムジイ卿ものの『アリババの呪文』は、ごく早い段階でホームズ短編2編を思い出しました。実際、あの人の名前も言及されます。展開の必然性に欠けるのが難点。エッグ氏もの他の短い作品は、説明不足な点もありますが、だいたいオチがきれいに決まっていると思いました。

1レコード表示中です 書評