home

ミステリの祭典

login
特急「あずさ」(アリバイ・トレイン)殺人事件
十津川警部シリーズ

作家 西村京太郎
出版日1989年10月
平均点4.00点
書評数2人

No.2 2点 mediocrity
(2021/01/29 06:59登録)
1986年出版。氏のこの時期の作品は、粗はあるが趣向は面白いという作品が多い気がする。
この作品もつかみは面白いのだが、提示した謎を消化しきれているとは全く思えないし、後半のストーリー運びも適当すぎる。後半盛り上がるから2時間ドラマ用にはいいんだろうけど。
純粋なアリバイ崩しものだと思ったのに・・・

No.1 6点 斎藤警部
(2020/12/25 10:49登録)
タイトルに、こう見えてなかなかヒネリ有り。アリバイと言っても、目の前の事件より一つ奥の事件に絡む特殊過ぎる謎。。ううーむ、堂々のアリバイ剛腕変化球!しかもその奥の方の謎がふてぶてしくドオンと膨らみみやがるんだね。無駄なく味わいも失わず、推理小説として最適化された素晴らしい文章と展開。ただ、そのトレードオフで悪癖の思い込みズバズバ的中がちょっと目を覆う暴走レベルだったりするが。。旅情まで見事に素っ飛んでますが。。極限まで体を絞ったご都合ミステリもまた良し!ラストクォーターの冒険アクションでアンチクライマクスほぼ回避!不当なほど爽やかなラストシーンも、、されど優しい。馬鹿だなあ、俺。新井優子ってのが新木優子に思えて仕方ない。ちょっと過激な社会派要素は強烈なスパイス。仮に本作をガチ社会派と想定したらいくらなんでもリアリティがグラグラ過ぎる(だが小説より奇なるリアル世界では逆にありそう)。 何気に奇想が光る一冊。 忘れ難き読み捨て本、になりそうな予感。

2レコード表示中です 書評