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ミステリの祭典

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地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険

作家 そえだ信
出版日2020年11月
平均点4.50点
書評数2人

No.2 4点 パメル
(2024/07/03 19:20登録)
交通事故に遭い目が覚めた時、刑事の鈴木勢太はロボット掃除機になっていた。そして隣室には、密室状態で見知らぬ男が死んでいた。
刑事である「俺」にとって気がかりは、姉が遺した小学生の娘・朱麗の存在。娘を守るためには、この部屋を出て札幌から娘がいる小樽まで行かなくてはならない。ロボット掃除機の機能を使って、何が可能かを考察しながら三キロの道のりを走破を試みる。道中、危険な目に遭ったり様々な人々に出会ったり、数々のトラブルに巻き込まれる。
設定自体は、独創的で面白いと思うが、ストーリー自体がのんびりしており(ロボット掃除機の冒険ということで仕方ないのだが)、起伏も少ないため途中で飽きてきてしまう。最後のオチも収まるところに収まった感じで、ミステリとして意外性がなく残念。

No.1 5点 ぷちレコード
(2022/01/06 22:33登録)
副題にあるように探偵は掃除機。交通事故で昏睡中の刑事がなぜか円形型のロボット掃除機に憑依してしまい、小学五年の姪を守るために、札幌市から小樽市まで旅に出る。
目覚めた部屋の隣室には殺人死体もあり、刑事として謎解きもしていく。掃除機にはスマートスピーカー機能がついているので、Wi-Fiがあればメールも打てる。でもなかなか信用されない。しかも充電は必須。
次々に難問が押し寄せるものの、それを一つずつクリアしていくアイデアが面白いし、語り口も楽しい。掃除機には限界もあり、どうしても人任せになるのが難だが、それでも奇想天外の設定を巧みに生かしていて悪くない。

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