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ミステリの祭典

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百鬼夜行 陽
百鬼夜行シリーズ

作家 京極夏彦
出版日2012年03月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 7点 メルカトル
(2021/08/04 23:05登録)
悪しきものに取り憑かれてしまった人間たちの現実が崩壊していく…。百鬼夜行長編シリーズのサイドストーリーでもある妖しき作品集、十三年目の第二弾。京極夏彦・画、書下ろし特別附録「百鬼図」収録。
『BOOK』データベースより。

京極堂シリーズのサイドストーリー。痛快とか面白いとかの要素はありません。むしろ全般に暗くジメジメしている感じです。それにしても凄まじい程人間が描かれています。それは言動は勿論、細かな仕草や言葉遣いや心理描写によく表れています。特に駄目な人間の心情がこれでもかと描かれていて、ああ、自分も似たようなものだなと思わせられました。それも様々なタイプの人間像を具に描いており、ある意味厭になって来る位京極らしさを前面に押し出しているので、「あの頃」を思い出しながら読めました。駄目人間を描かせたらこの人の右に出る人はいないのではと思います。

シリーズ本編を読んでいなくても楽しめますが、読んでいれば更に楽しめることは間違いないと思います。しかし、出来る事ならもっと早く読むべきでした。
最終話では若き日の京極堂、榎木津、関口が揃ってほのぼのしています。榎木津の「視える」ようになった幼少期の経緯も知れますよ。

No.1 6点 じきる
(2021/02/16 23:41登録)
『百鬼夜行 陰』と同じような性格の短編集。
『鵼の碑』のサイドストーリーも収録されているが、本編が読めるのはいつになるのやら…。

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