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ミステリの祭典

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キルン・ピープル

作家 デイヴィッド・ブリン
出版日2007年08月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 八二一
(2021/09/02 20:05登録)
ゴーレム仕様のクローンが、ご主人様に替わって事件を追うという近未来の私立探偵小説。涙腺緩む感動の幕切れまでを圧倒的な面白さで一気読み。

No.1 5点 小原庄助
(2020/11/13 08:43登録)
ブリンと言えば、宇宙を舞台にした壮大なスケールの大作で知られるが、この作品は一転して、私立探偵もののユーモラスな軽ハードボイルドだ。ただしもちろん、ただの私立探偵小説ではない。
自分の魂(定常波)を陶土にコピーすることで、ゴーレムと呼ばれる複製を何体でも好きなだけ作る技術が一般化した未来。
もしそんな技術が開発られたら世の中はどう変わるか?そのもっともらしい細部を喜々して描くかたわら、探偵が陰謀に巻き込まれて窮地に陥るお馴染みのお話が進行する。もっとも、主人公が途中で死ぬのは当たり前。複数の「おれ」が入り乱れていくつものプロットが同時進行し、めまいのような独特の効果が生まれる。ユーモアたっぷりの奇天烈エンターテインメント小説だ。

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