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ミステリの祭典

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花物語
〈物語〉シリーズ

作家 西尾維新
出版日2011年03月
平均点4.50点
書評数2人

No.2 4点 ボナンザ
(2021/02/20 14:28登録)
これ先に出したらセカンドシーズンどころかファイナルシーズンのネタバレじゃないかと思ったのも懐かしい記憶。

No.1 5点 メルカトル
(2020/09/30 22:26登録)
“薬になれなきゃ毒になれ。でなきゃあんたはただの水だ”阿良々木暦の卒業後、高校三年生に進級した神原駿河。直江津高校にひとり残された彼女の耳に届いたのは、“願いを必ず叶えてくれる『悪魔様』”の噂だった…。“物語”は、少しずつ深みへと堕ちていく―。
『BOOK』データベースより。

阿良々木暦や戦場ヶ原が卒業した後、神原駿河が高校三年に進級した時の物語。やはり主役級の阿良々木、戦場ヶ原、羽川がいないと淋しいものがありますね。必然的に忍野忍も八九寺真宵らも出てきません。登場するのは、ここ大事なので、貝木泥舟と阿良々木火憐。新たなキャラが沼地蠟花、忍野扇。今一つ物足りませんね。
これは神原駿河の物語というより沼地蠟花の物語と言ってしまったほうがしっくりきます。よって、神原の最も重要な芯となる怪異に関しての記述が、あまりにも希薄過ぎると思います。確かに神原の内面は描かれていますが、あくまで彼女は狂言回し役として機能しているようなもの。そして、私がこれまで抱いてきた神原のイメージよりもかなり大人し目な人物のように感じられ、羽川の時のような魅力は認められませんでしたね。

ストーリーとしては相変わらず大した紆余曲折もなしに、単純明快である意味一本調子です。ただその描写力で圧倒しているだけで、内容としては面白いものではありません。忘れた頃に阿良々木暦が登場しますが、キーパーソンとしては描かれていません。まあ読者サービスのようなものかと。今回は神原の一人称が裏目に出た感じがしましたね。

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