home

ミステリの祭典

login
クロコダイル路地

作家 皆川博子
出版日2016年04月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 7点 虫暮部
(2024/08/23 13:15登録)
 あくまで個人(しかも下っぱ)の視点で描いたフランス革命前後。しかしそもそもの生活環境の不潔さや不合理さに、どういう勢力が、どういう主張が、どういう根拠が、と言った事柄がどうでも良くなってしまう。結局 “そのカネをよこせ!” と言うのが革命だ、と思った。
 誰が主人公と言うわけでもない長々しき作品ゆえ、復讐にせよ裁判にせよ物語の核とは思えない。もう少し “決着” らしいものが欲しかった。しかしそれが “歴史” なのか。単にライフゴーズオンでは読者があっちから帰って来られない。
 貧民の子供達が臨時収入を見世物に費やしてしまうのがとても不思議だった。

No.1 5点 八二一
(2020/07/01 20:18登録)
歴史、ミステリ、幻想小説のハイブリッドで、緻密な犯罪計画を通して正義のいかがわしさに迫ったのが著者らしい。

2レコード表示中です 書評