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ミステリの祭典

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推理小説の整理学〈外国編 ゾクゾクする世界の名作・傑作探し〉
各務三郎

作家 評論・エッセイ
出版日1977年07月
平均点7.50点
書評数2人

No.2 5点 斎藤警部
(2022/11/21 23:41登録)
分かりやすくサブジャンル毎に整理して語ってはいるものの、「分類学」なんて大仰に構えないで、ぐっと個人的嗜好に寄り添った「整理学」の方角を向いているのが本書の美点か。

古い本ですが初読。個人的に、本格に関してはそれなりに読んだ後の復習用、それ以外のジャンルでそれなりに未読の多いトコについては予習用として、それなりに愉しく読みました。

少しばかりゴチャついた構成も魅力。 軽いエッセー乱打に、深みも覗えるジャンル考察(特にスパイ小説と短篇集)。 <サスペンス小説・犯罪小説>の筆頭に『嵐が丘』を置いているのは熱い。

No.1 10点 弾十六
(2020/04/29 17:06登録)
★★★★★ミステリだけではない美学への入門書(2014年11月9日アマゾンに投稿)
都筑先生に次ぐハヤカワミステリマガジンの立役者(準備は常盤新平さんがしたらしいですが)。 編集長時代には、マンガあり、アニメ評あり、立派な映画評論ありの黄金時代をもたらしました。正統派からは文句が出たのでしょうが… この本も、当時は先進的だったと思いますが、今では真っ当なスタンダード、保守派と思われるくらいの名作をリストアップしています。面白い本を見つける方法も伝授しており、確かに役に立ってます。他にも著者の美学が学べました。大真面目に読みすぎですか?でも田舎の少年にはとても有難かった水先案内だったのです。
(現在、4人が役に立ったって評価いただいています…)
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各務三郎なら私はこっち。1977年7月かんき書房出版。ミステリ(というか大人の小説。札幌の駅地下の書店、弘栄堂にずらっと並んだHPBが眩しかった… 当時もっと田舎に住んでたので…)を読み始めた頃に見つけ、スポンジのように吸い込み、多分いろいろな物の見方に大きな影響をうけているはず。でも書庫の奥にあるのか全然見つかりません。(見つけたらちゃんと読んで追記する予定。上記のアマゾン評も記憶だけで書いています。)
記憶の中ではバランスの良い入門書で、コロンボとかにも触れてたり、後から集めたHMMの太田博編集長時代を彷彿とさせる内容だった、はず。
桜井一の表紙絵も良い。
『ミステリ散歩』は未読なので、この機会にそっちも入手するつもりです…

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