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ミステリの祭典

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傾物語
〈物語〉シリーズ

作家 西尾維新
出版日2010年12月
平均点4.50点
書評数2人

No.2 4点 ボナンザ
(2021/02/13 17:40登録)
表紙詐欺じゃないか!
というところまで西尾らしい一作。

No.1 5点 メルカトル
(2020/03/31 22:35登録)
“変わらないものなどないというのなら―運命にも変わってもらうとしよう”。迷子の小学生・八九寺真宵。阿良々木暦が彼女のために犯す、取り返しのつかない過ちとは―!?“物語”史上最強の二人組が“運命”という名の戦場に挑む。
『BOOK』データベースより。

これまでとは毛色が違う、SF志向の高い作品となっています。その分ファンタジー要素は希薄で、激しいバトルやキャラ萌えも期待できません。
私としては当然八九寺真宵を中心に据えた物語だと思っていたので、こんな筈ではなかったという裏切りにあったような気持が強いです。八九寺はほとんど出て来ず、専ら暦と忍の二人でストーリーは進みます。最初から作者はそのつもりで書いたらしいので、その意味では意図通りではあります。しかし、作風というか、視点の違いに違和感を覚える読者も少なくないと思いますね。

終盤まではやや冗長に近い感覚で、それを我慢してやっと最後の腑に落ちる真実に出会える感じです。ファンにとっては待ち遠しかった、「役者」の登場でそれまでのもやもやが吹っ飛んでしまうようなもので、詐欺に近いと言ったら言い過ぎかも知れませんが、まあそんな感じです。
何故この人が真相を言い当てるのか、かなり唐突ではありますが、確かにそれは納得の行くものであり、何とかスッキリした形で物語を終えられたのではないかと思います。

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