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ミステリの祭典

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ハード・タイム
ヴィク

作家 サラ・パレツキー
出版日2000年12月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2020/03/09 23:42登録)
『バースデイ・ブルー』の後5年ぶりに発表されたヴィク・シリーズ長編第9作です。その間に書かれたシリーズ外の『ゴースト・カントリー』は未読。
ハヤカワ・ノヴェルズ版訳者あとがきの中には、パレツキー自身の「シリーズのなかで最高に力強い作品だと思います」という言葉が紹介されています。しかし、むしろ厳しいとか辛いとか、要するにパワフルよりハードと言った方がいいのではないでしょうか。アジア女性の死亡事件を探ろうとするヴィクは、悪徳刑事から執拗にでっち上げ証拠で逮捕されそうになり、ついには拘置所に入れられてしまうのです。これが拘置所と刑務所を兼ねた施設で、裁判前の容疑者と受刑者を一緒に収容するなんて、法律上許されるのかとも思えますが。最後の悪役との対決シーンもずいぶんハードです。
ただし謎解き的には、悪役の正体は早い段階からわかりきっていますし、隠された違法行為にも意外性はありません。

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