home

ミステリの祭典

login
風神雷神 Juppiter, Aeolus

作家 原田マハ
出版日2019年10月
平均点7.00点
書評数2人

No.2 7点 zuso
(2023/11/23 22:22登録)
主人公は、近世でもっとも有名な画家の一人である俵屋宗達。天才少年・宗達は、信長の命令で大正遣欧使節団と共にヨーロッパに渡ることになり、使節の一人であるマルティノと固い友情を築きつつ、数々の名画と出会い成長していく。もちろんそのような史実はないが、実在する名画や画家が多く登場するので、美術が好きな人にはたまらないエンターテインメントだ。
使節団の少年たちにその後、訪れる過酷な運命を想像すると辛い気持ちになるが、信じるものや自分の行くべき道に真摯な彼らの姿に心が洗われた。

No.1 7点 猫サーカス
(2020/02/18 19:09登録)
「風神雷神図屏風」で知られる絵師の俵屋宗達を主人公にした、歴史アート・フィクション。俵屋宗達は、江戸時代の初期に活躍した絵師。ただし生没年不明。経歴にも謎が多い。作者はそうした隙間を最大限に利用し、奔放なストーリーを創り上げた。なんと織田信長に見いだされた天才少年絵師の宗達が、狩野州信(永徳)の「洛中洛外図屏風」の制作を手伝うのだ。さらに信長の命により、その絵をローマ教皇に届けるため、天正遣欧使節の一員になる。とんでもないアイデアだが、内容は重厚。天正遣欧使節の四人の少年と宗達の友情。後にバロック絵画の巨匠となる少年カラバッジョと宗達が出会ったことで生まれる、芸術家同士の魂の共鳴。人間にとって美術とは何かという問いかけ。波乱に富んだストーリーよって、絵師の情熱と絵画の魅力が、堪能できる。休日を丸々使って、物語の世界に遊びたい。そんな贅沢な娯楽を求める人に薦めたい。

2レコード表示中です 書評