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ミステリの祭典

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多重人格探偵サイコ 西園伸二の憂鬱
旧題『多重人格探偵サイコ2 阿呆船』

作家 大塚英志
出版日1998年09月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 虫暮部
(2022/03/29 13:46登録)
 あれっ、こんなもん? ハッタリは効いてるけど、内実が想定を上回る程ではない。分冊したのが失敗では……?

No.1 5点 メルカトル
(2020/02/03 22:25登録)
連続殺人犯の射殺をきっかけに新たに生まれた人格・雨宮一彦。そんな彼に興味を抱いた精神科医・伊園磨知だったが、雨宮とともに何者かに拉致されてしまう。そして雨宮は、犯罪専門の海賊FM局「ラジオ・クライム」のスペシャル・ゲストに。街で次々と発生する童話をモチーフにした犯罪、明らかになるカニバリズム事件の犯人・田辺友代の秘められた過去、覚醒する第四の人格・久保田拓也。彼と伊園磨知の関係とは?六〇〇万部を突破したベストセラーコミックの原作者自身によるノベライゼーション。
『BOOK』データベースより。

間違えて本格で登録しました。ジャンルはサスペンスだと思います。
前作で残った謎である連続殺人鬼、島津寿は何故千鶴子を殺さなかったのかはやはり曖昧なままでした。その事件はもう終わった事として処理されています。まあ前に進むのは良いですが、なんだか消化不良な感じですね。本作は第四の人格が登場しますが、ほんのチョイ役で主に雨宮と西園が前面に出てきます。物語は精神科医津葉蔵により操られた患者四人が童話の見立て通りに事件を起こし、その模様を海賊FM局で実況する流れが中核となっています。短い中にあれもこれもと詰め込み過ぎて、結果どれもさして印象に残らない残念なものになっている気がしますね。

コミックなら確かに面白いのかも知れません。又ノベライズする作家によってはもっと優れた小説になった可能性も捨て切れません。しかし現状はコミックはベストセラーでも小説は駄目なパターンのようです。大して世間に見向きもされず、そのまま静かに記憶の彼方に葬り去られたような作品とでも言うのでしょうか。ブックオフで110円で買われ、読み終わったら又ブックオフに売られるのが定めの様な感じですね。手元に置いておく意味がないとしか思えません。

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