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ミステリの祭典

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チャーリー退場

作家 アレックス・アトキンスン
出版日1959年01月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 nukkam
(2014/08/15 10:20登録)
(ネタバレなしです) 演劇界との関係が深く舞台俳優や劇作家としてのキャリアをもつ英国のアレックス・アトキンスン(1916-1962)の1955年に発表した唯一のミステリー作品で本格派推理小説です。劇場を舞台にしておりその描写力はさすがと思わせますが大勢の登場人物の整理に苦心しているようなところもあり、同じ劇場ミステリーでもヘレン・マクロイの傑作「家蠅とカナリア」(1942年)と比べると少し雑然としているように思います。しかし劇が進行する中で迎えるクライマックスシーンはなかななかの迫力で、細かい場面切り替えが効果をあげています。謎解き伏線もしっかり張ってあります。

No.1 6点 kanamori
(2010/06/17 20:33登録)
植草甚一が作品の選定&解説を務めた幻の叢書”クライム・クラブ”のなかの一冊。当叢書はあまりの玄人好みの選定で、読者を選ぶ作品が多いのですが、本書は比較的オーソドックスな劇場ミステリです。
主演男優の楽屋の殺人を描いていますが、多くの劇団関係者が登場し派手さのない展開は英国ミステリの典型です。本職のミステリ作家の作品に引けを取らない端正な本格編でした。

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