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ミステリの祭典

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血蝙蝠
由利鱗太郎

作家 横溝正史
出版日1981年08月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 4点 ボナンザ
(2021/10/07 22:17登録)
バラエティに富んだというべきか寄せ集めというべきか・・・。

No.1 6点
(2021/08/22 17:09登録)
昭和13~16年に発表された短編をまとめたものです。
最初の『花火から出た話』はかぐや姫的な婿選び話に偶然主人公が絡んでくる冒険小説、最後の『二千六百万年後』はタイトルからもわかるとおりウェルズの『タイムマシン』的なSFですが、その他の7編は多かれ少なかれ明確に謎解き要素を持ったミステリになっています。
特に由利先生シリーズの2作は、完全にパズラー系。表題作はわざわざ不可能犯罪にして見せる理由がないのが気になりましたが、蝙蝠の手掛かりにはなるほどと思わせられますし、『銀色の舞踏靴』も最初の部分に少々無理はあるものの海外某有名長編のヴァリエーションとしては悪くありません。
しかし最も気に入ったのは『恋慕猿』でした。由利先生の2作ほどの意外性はありませんが、サスペンスも効いていて、完成度が高いと思います。ただ本全体のタイトルには向きませんね。

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