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ミステリの祭典

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ぬれ手で粟
バーサ・クール&ドナルド・ラム

作家 A・A・フェア
出版日1964年01月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 5点 nukkam
(2021/11/14 23:20登録)
(ネタバレなしです) 英語原題が「Up for Grabs」の本書は1964年に発表されたバーサ・クール&ドナルド・ラムシリーズ第25作です。交通事故の後遺症を装った保険金詐欺を疑われている男の尻尾をつかむために観光牧場へ招待するという計画にドナルドが加担するという何とも不思議な展開の異色作です。意外な殺人事件(?)が起きてもそちらの謎解きより保険会社からの依頼の方を優先していくドナルドがかなり意外な秘密を暴くのですが、あまりにも唐突な解決に加えて推理説明が十分でないので呆気にとられるばかりです。不思議と言えば弾十六さんのご講評でも紹介されていますが、ハヤカワポケットブック版の巻末解説はE・S・ガードナー名義の「使い込まれた財産」(1965年)が日本人に献呈されたことばかりに言及していて、本書についてはまるで触れられていないのも不思議ですね。

No.1 6点 弾十六
(2020/06/28 03:54登録)
クール&ラム第25話。1964年3月出版。HPBで読了。(なお、以下はAmazon書評をちょっと手直しした再録です。)
保険会社からニセ被害者を暴く依頼、アリゾナの牧場でレジャーを楽しむラム君、ちゃんと馬に乗れる男です。持ち前の勤勉さで真相を突き止めます。筋はあまり複雑ではありませんが大胆な犯行にちょっとビックリ。
なお、編集部Nによるあとがきで、メイスン物への献辞日本人第一号 小片重男教授のいきさつが詳しく書かれています。
(2017年7月16日記載)

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