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ミステリの祭典

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ネタバレ厳禁症候群~So signs can’t be missed!~
女子高生探偵アイと助手ユウ

作家 柾木政宗
出版日2019年08月
平均点7.00点
書評数2人

No.2 7点 まさむね
(2019/11/10 22:11登録)
 アイ&ユウシリーズの続編。個人的に、「NO推理、NO探偵?」で痛い目に遭っているのに、思わず続編を手にしてしまったワタクシは歪んでいるのでしょうか?何かに疲れているのでしょうか?でも、興味ってそんなもんですよねぇ。
 で、結果としては、色々な意味で読んだ意味はありました。メタメタにメタった上での、前代未聞の着地点。やりたい放題とも言えるのですが、確かに、見たことのない展開ではありました。敢えて詳しくは書かないけれども、いやはや、やってくれちゃってます。何なんだこれは、そしてこれってアリなのか?等々考えさせられます。
 ちなみに、決して広くお薦めしたい訳ではございませんし、読んでどう思われようと、責任は持ちかねますので、ご了承ください。

No.1 7点 人並由真
(2019/11/02 04:46登録)
(ネタバレなし……だと思う)
 女子高校生探偵・美智姫アイと、その親友(百合)で助手の取手ユウ。ふたりは成り行きから、すでに他界したとある老富豪の嫡子と知り合った。だがその富豪の遺した莫大な遺産の行方を巡り、元ホテルの屋敷内で殺人事件が発生する。一方、アイの兄で警視庁捜査一課の刑事・レイジもまた、妹たちとは別個にこの事件の関係者に関わり合うが。

『NO推理、NO探偵?』に続くアイ&ユウの事件簿の二冊目で、前巻は連作短編集だったので、今回はシリーズ初の長編となる(作者にとっても初の長編作品)。

 タイトル通り、本作のトンデモな仕掛けについてはここでは口が裂けても言えないが、謎解きミステリのコード破壊? をどこまで許容するかで評価が決まるであろう一作であり、その実質はバカミスというよりナンセンスミステリの域という気がする。
 個人的には良くも悪くも(中略)な、作者の手際をクスクス笑いながら楽しんだ。
 こういう作品の場合、読了後にマジメに立腹して1点や2点をつけても、あるいは「ふーんまあこんなもんだろうね」と冷静さを気どってうそぶきながら5点とか6点とかのソコソコの評点を下しても、すべて作者が想定する反応の裡という感じである。
 読み終えた後にTwitterを覗くと絶賛派? と激怒派に二分されているようだが、そのお騒がせ度こそこの作品の価値だと思う。だから繰り返すけどこの後のレビューの方、怒ってもホメても、斜に構えても軽視してもよろしいかと(笑)。

 とはいえ新本格ジャンルの作品で、これに近い趣向のものが全くないとも思わんけどね。少なくとも私の狭い読書域でも、長編で一本、短編で一本、似たような形質の前例を見やりはする。ただまあそれを踏まえた上で、この一冊にはそれなりの……があるとは思うよ。

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