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ミステリの祭典

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邪悪の家
エルキュール・ポアロ/別題『エンド・ハウスの怪事件』『エンド・ハウス殺人事件』『断崖の家』

作家 アガサ・クリスティー
出版日1959年01月
平均点5.78点
書評数23人

No.3 6点
(2010/05/13 21:45登録)
本作と次作『エッジウェア卿の死』については、ポアロにいつもの冴えがなかなか見られません。他の作品ではいつの間にか推測をつけてしまっているのですが。途中でポアロが容疑者の一覧と注釈・疑問点を書いて見せてくれるのも、クリスティーよりクロフツとかを思わせるぐらいです。
犯行計画そのものの出来は、悪くないという程度だと思いますが、結局使い方がうまいんでしょうね。くどいところから予想はつくのですが、殺人犯以外の登場人物たちのごまかしもあり、惑わされます。ポアロが18章で真相に気づく2つの手がかりの組み合わせは、シンプルで説得力があります。
冒頭部分でくじかれたポアロの自尊心が結局最後には妙な形で満足させられるのは愉快でした。

No.2 10点 okutetsu
(2009/07/01 05:18登録)
当時は完全にクリスティの手法にひっかかり、ラストで衝撃を受けました。今思えばなんであんなに引っ掛かったのかと思うようなレベルなんですけど…
思い出の名作なので高得点です。

No.1 6点 こう
(2008/05/17 22:14登録)
 この作品は手紙が小道具として使われていますが日本人にはそこからポアロの様に犯人を当てる推理は出来ないと思います。(但し直感的に犯人の見当はつきますが)ポアロ物では多いですが推理も直感的でロジックとして光るものはありません。
 評論でクイーンの災厄の町との類似性を指摘しているものがありましたが手紙の使い方は災厄の町の方が上でしょう。まあクリスティーとしては並な部類かと思います。

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