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ミステリの祭典

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不老虫

作家 石持浅海
出版日2019年04月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 ぷちレコード
(2024/04/23 22:34登録)
人類の脅威になるという寄生虫サトゥルヌス・リーチ(別名不老虫)が密かに日本に運ばれてくるという密告があった。農林水産省で防疫に従事する恭平と、米国から呼び寄せられた専門家が、その対策に奔走する。
不老虫が妊娠中の女性の子宮に宿るという設定はなかなかに良識を逸脱しているし、不老虫を退治するシーンはそこそこグロテスク。それはそれである種の魅力なのだが、それだけではない。密輸側と対策側の攻防という大きな枠組みがあり、ここで知恵比べが繰り広げられる。
相手の次の一手を読む様は、作者らしく理詰め。読者を選ぶと思うが、この世界観に馴染めれば楽しめるはず。

No.1 5点 虫暮部
(2019/07/31 11:46登録)
 せっかくのアイデアを上手く広げられなかった感じで勿体無い。“不老虫”という特質がストーリーにあまり絡んで来ない。日本に密輸されたのが単なる危険生物でも概ね同じような話になりそう。

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