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ミステリの祭典

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などらきの首
比嘉姉妹シリーズ

作家 澤村伊智
出版日2018年10月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 silver cloud
(2024/01/09 17:21登録)
ホラーとミステリーは相性がいいと思う。でも両者のバランスを取るのは簡単ではない。
今まで澤村伊智の本を何冊読んできたが、どうもミステリー寄りの作品が多かったような気がする。で、俺にとっては怖くないというのが問題だ。
「などらきの首」もあんまり怖くはなかった。隠れていた真相に驚きは感じるが、恐怖は感じない。
6編のうち、「居酒屋脳髄談義」と「学校は死の匂い」は楽しめた。ホラーがミステリーに奉仕した印象は拭えないが。

No.1 6点 ボンボン
(2019/07/22 12:36登録)
『ぼぎわんが、来る』の比嘉姉妹シリーズ初の短編集。
個人的には、6編のうち「居酒屋脳髄談義」がベスト。人間性の卑しい者が断罪される面白さはあるが、とにかく気持ちの悪い空気と、負のオーラを閉所に詰め込んだ圧迫感が強烈でクラクラする。
「学校は死の匂い」は、子どもの読み物っぽい展開だが、最終的にはさすがの伊澤ワールドまで高まり、トラウマ級に怖くなる。
最もこのシリーズらしい世界観があるのは、やはり表題作の「などらぎの首」だろう。ジャパニーズホラー的な薄気味悪い雰囲気だけではなく、「怖いお化け」が、ちゃんと「やって来る」話。

短編集としては、比嘉姉妹ほかシリーズに登場する人物が各編に配置され、「あの人の過去にこんなことが」というようなことが明かされるつくりになっている。

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