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ミステリの祭典

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中野のお父さんは謎を解くか
中野のお父さんシリーズ

作家 北村薫
出版日2019年03月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 まさむね
(2023/03/13 23:29登録)
 シリーズ第2弾。文学ミステリとでもいうべき短編が中心ですが、その中でも「水源地はどこか」がピカイチ。
 松本清張の短編集「隠花の飾り」に収録されている「再春」が発端。この作品は自分も既読で記憶にも残っているのですが、その根底に作者自身の過去の盗用疑惑があったとは知りませんでした。時を経て、その疑惑を見事に物語に仕立て上げた清張の力にも感嘆。さらに、それこそ全体の「水源地」を探ろうとする推理(調査?)の結果が、これまたお見事。
 この短編だけで評価すれば8点。でも、収録短編ごとに個人的評価はマチマチなので、総合的にこの採点で。

No.1 5点 虫暮部
(2019/06/24 11:01登録)
 三択クイズの出来があまり良くない事が、凄く気になった。
 “『広辞苑』に載っている”は定義が曖昧。“夢野久作”の項を見ると『ドグラ・マグラ』に言及しているので、広義で“載っている”と言えなくもないのでは。
 “存在しないものはどれでしょう”は悪魔の証明であって、存在を自分が知らない、探しても見付からない、からと言って“存在しない”とは限らない。翻訳の存在を確実に否定出来る立場の人っているのだろうか?

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