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ミステリの祭典

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殺されたのは誰だ
マクドナルド警部

作家 E・C・R・ロラック
出版日2019年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2019/05/11 22:32登録)
(ネタバレなしです) 1945年発表のマクドナルド警部シリーズ第26作の本格派推理小説です。風詠社版の日本語タイトルも悪くありませんが英語原題の「Murder by Matchlight」も捨てがたい魅力があります。暗闇で被害者がマッチに火をつけた時にその明りの後ろの暗闇に浮かびあがる顔(犯人?)の描写にはぞくっとしました。被害者の素性がなかなか判明せず、第7章でマクドナルドが「このように混乱された状況下では、身元を偽ることはさほど難しくありません」と述べているように戦時下の雰囲気が漂っており、それは後半になって空襲警報と爆撃の中での捜査場面でピークを迎えます。登場人物の1人がマクドナルドの推理説明を補足して動機を整理してくれたのが個人的にはありがたい読者サービスでした(笑)。

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