home

ミステリの祭典

login
死者の入江

作家 カトリーヌ・アルレー
出版日1962年01月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 蟷螂の斧
(2024/02/17 19:48登録)
夫が出張の間、精神に問題のある人妻に起こる怪奇現象。幻想なのか、現実なのか?。精神を病んだ理由と、夫が帰宅後の会話が読みどころ。

No.1 5点 人並由真
(2019/01/02 02:28登録)
(ネタバレなし)
 取り立てて美人ではないが悪い器量でもない処女のパリジャンヌ、アンドレは、社会的に成功した年の離れた男性で同じ名前のアンドレの熱烈な求婚を受けて結婚した。それから10年、今は夫から「アダ」の名で呼ばれる人妻アンドレ=アダは、いつしか精神に疲れを感じていた。アダは病院での治療を受けた後、夫の勧めで彼が購入したブルターニュの閑寂な別荘に赴き、夏の間、夫婦で静養することになる。だが仕事の関係で二日間だけパリに戻るという夫を見送ったアダだが、そんな彼女の周囲で怪事件が頻発する。

 1959年のフランス作品。『わらの女(藁の女)』に続くアルレーの長編第三作で、リアルタイムでは実質2~3日の物語。短いし、幕数の少ない舞台劇のように登場人物も多くない。どういう物語の構造かも当初から読めるし、中盤のサプライズでかえって読者の確信はさらに固まっていく。この辺を分かりきったオチと切って捨てるか、見え見えの話なのになかなか読ませるととるかで評価は変わるが、個人的には今回は後者。ラストのツイストも小粋で良い。いかにもフランスミステリっぽい小品で、水準作~佳作。

2レコード表示中です 書評