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ミステリの祭典

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皆殺しの家

作家 山田彩人
出版日2018年11月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 虫暮部
(2023/12/14 13:29登録)
 なんじゃそりゃ、な真相の連続。
 いや、第一話が “被疑者死亡により真実は不明” と言うオチで、それならアリだとも思ったのだ。あくまでゲームとしての推理でリアルな決着を付けないスタイルなら、ちょっとした独自性とも言えそうだし。
 ところが以降は決着を付けちゃっている。それであれらの真相は微妙だな~。

No.1 5点
(2020/05/23 08:39登録)
6話からなる連作短編集。
女刑事亜季の一人称形式で語られる、都筑道夫の退職刑事シリーズをも思わせる、安楽椅子探偵の変形です。ただし探偵役が変わっていて、家族皆殺しで指名手配中の容疑者で、亜季の亡き兄の家に閉じ込められているという設定です。巻末解説にも書かれているように、レクター博士をも連想させますが、きわめてまともな人間に描かれています。亜季とその双子の羽瑠との3人で討論する形で、試行錯誤を繰り返していく推理過程は、むしろデクスターを思わせるところさえあります。
最初の『乱歩城』はなかなか奇抜なトリックからそれが成り立つ設定を考えたことが露骨にわかる作品です。某海外古典短編を基にした『空からの転落』とホワイダニットとしてよくできた『魔術的な芸術』が気に入りました。ただ最後の表題作の終わり方は、独り合点のままになって、現実的な決着を放棄しているとしか思えませんでした。

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