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ミステリの祭典

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検事卵を割る
検事ダグラス・セルビイ

作家 E・S・ガードナー
出版日1959年01月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 nukkam
(2019/02/08 22:58登録)
(ネタバレなしです) 1949年発表の検事ダグラス・セルビイシリーズ第9作の本格派推理小説です。公園で発見された女性の死体事件に宝石泥棒や交通事故が絡む複雑なプロットです。またしても宿敵A・B・カーに翻弄されます。セルビイは「A・B・C老」などと呼んでいますが、本書のカーはセルビイに遜色ないフットワークの軽さが光ります。第8章で驚きの展開があってセルビイの捜査は暗礁に乗り上げ、彼の失脚を狙うメディアから批判記事の攻勢を受けてしまいます。残念ながらここからの逆転劇はペリイ・メイスンシリーズほどの鮮やかさがなく、非合法まがいの逮捕で強引に解決というのが物足りません。本書がシリーズ最終作(特に最終作らしい演出はなし)となってシリーズ打ち切りになったのもやむなしかなと思います。

No.1 5点 弾十六
(2018/11/18 09:29登録)
ダグラス セルビイ第9話。1949年8月出版。
最後の事件です。冒頭からブレード新聞の新しいオーナーが登場し、セルビイを脅します。A.B.C.は第8話からセルビイ少佐と呼びかけます。セルビイは戦時中、敵のスパイ組織に対抗するスパイ活動をしていたらしい。(A.B.C.はきっと、スパイだったお前はまだ綺麗な手なのか?と言いたいのでしょう) A.B.C.が振る舞うバター入りラム酒を味わうセルビイと保安官。セルビイの武器は頭脳と気魄のこもった誠実。「卵を割る」ところが一番盛り上がるのですが、あとは惰性な感じで結末まで進みます。今回もアイネズは登場しません。
訳者あとがきによると地理的にはマディスン郡はリバーサイド郡のことらしいです。
セルビイvs.メイスン(のような弁護士)という夢の対決が見たかったなー。(まーでも多分、お互いの理想が同じなので対立せず協力しつつ、メイスンのトリックプレーで一気に解決してセルビイ苦笑、シルヴィアおかんむり「あんなズルいやり方って!」という流れですね)

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