home

ミステリの祭典

login
深紅の碑文
オーシャンクロニクル・シリーズ

作家 上田早夕里
出版日2013年12月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 5点 レッドキング
(2024/08/25 12:48登録)
「華竜の宮」続編と言うよりも、スピンオフ。更に詳細に物語を担うため、呼び出された多くの登場人物達。面白いが、不満を言えば、ドラマが「人間的(現代人てイミね)」過ぎて、地質学的変動に相応しい、SFレベルの飛躍感がほしく・・少なくとも数世紀異時代なんだしね・・。

No.1 7点 糸色女少
(2018/08/01 19:07登録)
人も社会も存続が困難なほどの大惨事に見舞われたとき、人はどうすればいいのか、また社会はどう変わればいいのか。この作品は日本SF大賞を受賞した「華竜の宮」の最終章とエピローグのあいだに横たわる、空白の40年の出来事を描いた姉妹編。
海面上昇によって地表の大部分が失われた25世紀の地球では、人類は残された地上や海上都市で科学文明を維持する陸上民と生物船「魚舟」に乗って海と共に生きる海上民とに分かれていた。しかし人類滅亡の危機が迫り、両者間の資源争奪戦、生き残り闘争が激化していく。各人組織が信じるそれぞれの正義と利害が激突する壮大な群集劇は読み応えたっぷり。
本書は多角的な視点から、人類とは、世界とはというスケールの大きな問いに挑んだ全体小説といえる。

2レコード表示中です 書評