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ミステリの祭典

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極夜の警官
ダーク・アイスランドシリーズ

作家 ラグナル・ヨナソン
出版日2018年07月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 YMY
(2018/10/25 19:48登録)
アイスランド最北の小さな町の警察官アリ=ソウル。邦訳としてはシリーズ第2作となる。
一日中太陽が昇らない極夜の時期が近づいたある日、警察署長が町はずれの空き家で襲撃を受けて重傷を負う。住民の誰もが顔見知りの町で、アリ=ソウルたちの捜査が始まる。
狭い共同体という特徴を生かした謎解きが描かれる。陰のある、驚きに満ちた物語を堪能できる。

No.1 5点 nukkam
(2018/07/08 21:19登録)
(ネタバレなしです) 2014年発表のダーク・アイスランドシリーズ第4作の本格派推理小説ではありますが、(ネタバレにならないように説明するのは難しいのですけど)謎解きに関してはある配慮(決して難しい配慮ではない)が欠けているために読者に対してアンフェアではと思わせているのが残念です。上手いミスディレクションの技巧があって、事件捜査の中で浮かび上がる様々な人間ドラマもよく描けているだけに本当にもったいなく感じます。謎解きよりも物語性を重視する読者なら高く評価すると思います。シリーズ主人公のアリ=ソウルも単なる探偵役でなくドラマの中で苦悩しており、彼の未来はどうなるのだろうかと気になるエンディングを迎えます。人物描写に比べて自然描写は地味ですが太陽が昇らない極夜の季節の直前に起きた事件を扱い、いかにもダーク・アイスランドという雰囲気が濃厚です。

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