home

ミステリの祭典

login
オリエント急行はお嬢さまの出番
英国少女探偵の事件簿

作家 ロビン・スティーヴンス
出版日2018年03月
平均点5.33点
書評数3人

No.3 4点 初老人
(2018/06/22 19:57登録)
やはり列車の中の密閉された状況下での殺人が、雰囲気を重苦しいものにしていると思います。勿論作者はそうした状況を打開しようと色々と動きをつけてはいるのですが。
探偵役の少女二人もあまり好ましくは思えませんでした。

No.2 5点 蟷螂の斧
(2018/04/07 15:55登録)
ジュブナイル(探偵役は13歳)としては水準以上で楽しめると思います。ただ、全体としてぬるい感じがどうしてもぬぐい切れませんでした。オーソドックスなトリックと犯人像で、新鮮味がなかったかな?。やはり、父親から探偵ごっこをしないよう言われて、その目を盗みながら犯人探しをするという設定自体が、私的にはまどろっこしかった(苦笑)。

No.1 7点 nukkam
(2018/03/29 08:14登録)
(ネタバレなしです) アガサ・クリスティーの名作本格派推理小説「オリエント急行の殺人」(1934年)を意識して2016年に発表された英国少女探偵の事件簿シリーズ第3作で作中時代は1935年、クリスティー作品が発表された翌年という設定です。オリエント急行での旅行という贅沢な夏のバカンスを過ごすことになったデイジーとヘイゼルが列車内の殺人事件に巻き込まれます。この舞台だけでも謎解き好き読者ならわくわくしますが、事件は密室殺人だし容疑者はマジシャン、霊媒師、犯罪小説家、外国の貴族と実に多彩な顔ぶれ、更にはライバル的な探偵役まで登場します(デイジーたちは無能と見下しますが)。そして旅行に同伴したヘイゼルの父親が女の子が探偵活動なんかまかりならんと目を光らせるという設定もサスペンスを盛り上げます。クリスティー作品のような大仕掛けはさすがにありませんが充実のプロットを楽しめました。

3レコード表示中です 書評